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脳マラリアの治療におけるカンナビジオール(CBD)の有用性:

2/2/2015

2 Comments

 

By アリエル ジェラード (Medical Jane)

Jan 26, 2015

脳マラリアとは?

マラリアは、赤血球中に寄生するマラリア原虫を運ぶハマダラ蚊を媒介に発病する感染症です。マラリアに感染している人が、マラリア原虫を持たない蚊に刺された場合、その蚊はその後、マラリア原虫を他の人に運ぶといった感染の拡大が起こります。

一度マラリアに感染すると、次の様な症状が周期的に発症と鎮静を繰り返します。

•震えを伴う悪寒

•高熱

•熱の引き際での大量の発汗

•頭痛

•吐気

•下痢

•空咳

•筋肉痛や腰痛

•脾臓の腫れ

•脳や脊髄の機能障害

•痙攣

•意識喪失

脳マラリアは病気が治療または緩和されていない場合に発症する最も深刻な合併症の1つであると言われています。脳マラリアが起こるメカニズムは完全には理解されていませんが、潜在的な原因は、寄生虫に感染した赤血球が引き起こす脳をへ血管の詰まりと推測されています。このことにより、脳細胞の損傷、続いて脳への血流が減少に繋がり、ダメージは、脳の腫れからくる長期的な脳機能障害(例えば、精神的または運動機能障害)、昏睡、または結果的に死に至るものです。

マラリアを原因とした死亡率は、2000年以降、世界的に47%の減少に転じていると報告されていますが、しかし、2013年、世界的に約1.98億人がマラリアを発症し、約58万人が死亡した未だ恐ろしい感染症の一つと言えます。マラリア感染は、サハラ以南のアフリカ、南アジア、中南米、カリブ海、東南アジア、中東、オセアニアの地域で最も一般的な風土病と言え、米国でも年約1500例の感染が確認されています。マラリアによる死亡の約90%は5歳未満のアフリカの子供達に集中しています。

研究の詳細

神経科学雑誌 ニューロサイエンスの2015年1月に発表された動物研究では、脳マラリアに感染したマウスにカンナビジオール(CBD)を投与する事によって生存及び精神機能の改善を増加させることを見出したと報告しています。

脳マラリアにカンナビジオール(CBD)の効果を調査する実験は次の様な物です。

•雌マウスにANKAと呼ばれるマラリア原虫を感染させ、

•次いで、それらを3日〜7日間の試験で二つのグループに分け、一方に30mg/per dayのカナビジオール(CBD)を投与し、もう一方には(CBD)を含まない試薬を投与した。

•寄生虫感染後5日目に、せれぞれのグループのマウスに抗マラリア薬 アルテスネイトを投与。尚、このアルテスネイトは、古来より使用されていた青蒿(セイコウ)と呼ばれる強力な解熱作用のあるキク科ヨモギ属由来の植物に含まれる成分を半合成した薬品です。

•記憶障害及び不安障害は、全てのマウス於いて、感染の高さや感染が治った場合に関わらず認められたのを機に以下に記述するの化合物の測定を、動物の本能などの思考、計画、判断力、人格、自己制御に関与する脳の領域である前頭前皮質と、記憶に関与する脳の領域である海馬でそれぞれ行った:

⚪︎シグナル伝達分子(TH1及びTH2)

⚪︎脳由来神経栄養因子(BDNF)

⚪︎神経成長因子(NGF)

研究結果

マラリア感染5日の間にカンナビジオール(CBD)を投与されなかったマウス:

•記憶機能障害の確認

•不安障害行動の増加

•海馬における炎症マーカーであるTNF-αおよびIL-6の増加

•前頭前野における炎症マーカーのIL-6の増加

マラリア感染5日の間にカンナビジオール(CBD)を投与されなかったマウス:

•記憶機能が正常

•BDNFの増加が海馬内のニューロン、神経系の細胞を保護するように作用していると確認

•炎症マーカーTNF-αIの減少

•前前頭皮質の炎症マーカーのIL-6の減少

また、アルテスネートのみの投与を受けたマウスと、CBD +アルテスネートの両方の投与を受けたマウスのいずれにも結果的に不安障害による行動の減少をもたらした。

さらに、アルテスネートのみを投与したマウスは、完全に認知機能を回復することができなかったが、カンナビジオール(CBD)及びアルテスネートで投与した感染マウスは、完全な認知機能を回復し、アルテスネートのみ投与した感染マウスよりも長く生存した。

マウスの運動機能に関しては、アーテスネートのみ投与、またはCBD +アルテスネート投与したマウスのいずれにも障害がみとめられたが、一方で、アルテスネート+ CBDを投与されたマウスに学習機能の改善の兆候がみられたが偶然の可能性もあり特記する点ににはならなかった。

結論

研究者によると、『我々の研究結果は、CBDが脳マラリアに於いて神経保護効果を発揮し、この病気の神経症状の悪化を防ぐための補助療法として有用な可能性があることを示している。』と結んでいます。

この研究結果は、カンナビジオール(CBD)及び他のカンナビノイドが神経系の主要な細胞であるニューロンを保護する神経保護薬として作用する可能性を有し、同時に抗炎症特性を示す物であり、それ示唆する多くの研究に一つに加わる事になるでしょう。

カンナビジオール(CBD)は、その安全性に於いて非精神活性カナビノイドである事を考慮すると、その好ましさから単離されたCBDやCBDA種など含有率の高い医療大麻を人に於ける脳マラリアの臨床に使用することは非常に有用と言え、脳マラリアの治療にカンナビジオール(CBD)、またはその他のカンナビノイドの使用が有効であるか否かを解き明かす更なる研究によって、長期認知障害、昏睡、、または脳の死につながる脳損傷の重症度を減少させるこが可能になるかもしれません。

(秋山ひろし 訳)

CBDの抗炎症作用は、TNF-αやIL-6に限らず、COX-2、TRPV-1などにも働きかける癒しのカナビノイドと言えるのではないでしょうか?...



http://www.medicaljane.com/2015/01/26/cannabidiol-in-the-treatment-of-cerebral-malaria/





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2 Comments
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10/13/2022 10:13:14 am

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1/6/2025 03:25:19 pm

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